ハーバリウムは、母の日や敬老の日などの贈り物として人気のフラワーギフトです。
普通の花束とは違うキラキラした透明感が魅力ですが、飾り方を間違えると劣化が早まってしまうことも。
今回はハーバリウムが長持ちする正しい飾り方と、最終的な処分方法をご紹介します。
最近よく聞くハーバリウムとは?

ハーバリウム(herbarium)は英語で「植物標本」という意味で、近年ではビンの中でお花をオイルに漬けたフラワーインテリアを指すのが一般的です。
中に入れる花材やビンの形によって異なる雰囲気が楽しめるので、材料を揃えて一から手づくりする愛好家も少なくありません。
ハーバリウムの魅力

ハーバリウムの魅力は、手間なく美しいお花が長期間楽しめることです。
オイル漬けになっていることで花材にみずみずしさが宿り、光に当てると透明感が際立ちます。
生花のようにすぐ枯れてしまうこともなく、水やりなどのお手入れも不要です。
ハーバリウムが長持ちする飾り方

ハーバリウムの寿命は使用している花材によっても異なりますが、おおむね6ヶ月~1年程度といわれています。
しかし、飾り方が悪いとそれより短い期間で劣化してしまうことがあるので注意が必要です。
ハーバリウムを飾るときは、次の3つのポイントを意識してみてください。
- 直射日光が当たる場所に長時間置かない
- 火の気がある場所を避ける
- 落下のおそれがある場所を避ける
直射日光が当たる場所に長時間置かない
ハーバリウムは光が当たるとキラキラ輝いてより美しく見えますが、直射日光が当たる場所に長時間飾るのは厳禁です。
紫外線の影響で色あせが早まるだけでなく、ビンのガラスが太陽光を一点に集めてしまうことで起こる『収れん火災』の危険があります。
ハーバリウムのためにも、安全のためにも、直射日光が当たる窓際や屋外に放置しないように気をつけましょう。
火の気がある場所を避ける
ハーバリウムに使われるオイルは可燃性です。
常温の環境で引火することはまずありませんが、火の気があるキッチンや暖房器具の近くに置くのは危険なのでやめましょう。
その代わり、水回りには強いのがハーバリウムのメリット。
洗面所やバスルームなど、生花では難しいところにも飾れます。
落下のおそれがある場所を避ける
ハーバリウムのビンは割れ物なので、平面ではない不安定なところや高所には置かないようにしましょう。
万が一割れてしまった場合、ガラスの破片とオイルの処理でかなりの手間がかかってしまいます。
玄関やトイレの棚、食卓、テレビ台など、なるべく頭より低く安定した場所に飾るのがおすすめです。
小さな子どもやペットが触って落としてしまう可能性もあるため、しっかり考えて場所を選びましょう。
ハーバリウムの「捨てどき」っていつ?
ハーバリウムは生花と違って枯れないので、「劣化したかどうか」の感覚が人によって異なります。
大事に飾ってきたハーバリウムならなおさら、捨てるタイミングで悩んでしまうこともあるでしょう。
ハーバリウムの劣化に明確な定義はありませんが、「キレイだと思えなくなった」という感覚がひとつの目安になります。
オイルに少しずつお花の色が溶け出していくので、飾り方に気をつけていても色あせは避けられません。
「もういいかな」と自分で納得できるときが来たら、思い切って処分しましょう。
ハーバリウムの処分方法
ハーバリウムは捨て方を間違えると、重大なトラブルにつながる可能性があります。
正しい分別と処分の方法について見ていきましょう。
オイルと花材は「可燃ごみ」でOK
ハーバリウムの花材やオイルはすべて「可燃ごみ(燃やすごみ)」として処分できます。
まずビニール袋や牛乳パックを用意し、新聞紙を入れてオイルを注ぎ染み込ませます。
花材が詰まって出てこないときは、ロングピンセットなどを使って取り出しましょう。
万が一の引火・発火を防ぐため、少し水を混ぜておくと安心です。
中身をすべて入れ終わったら、漏れないようにガムテープなどでしっかり口を閉じておきます。
最後に自治体指定のごみ袋に入れ、通常の可燃ごみと同じように出せば中身の処分は完了です。
ただし、ハンドメイドで自作したハーバリウムには「可燃ごみ」で処分できない金属ワイヤーなどが使われている可能性があります。
処分する前に材料の確認をしておきましょう。
オイルを流しに捨てるのはNG
ハーバリウムのオイルは水に溶けないので、キッチンや洗面所の流しに捨ててしまうと配管が詰まってしまいます。
めんどうでも必ず「可燃ごみ」として分別して捨てましょう。
ビンの洗い方
ハーバリウムに使われているオイルには大きく分けて「シリコンオイル」と「ミネラルオイル(流動パラフィン)」の2種類があります。
ミネラルオイルは家庭用洗剤で簡単に洗うことができますが、シリコンオイルの場合は普通に洗ってもなかなか汚れが落ちません。
シリコンオイル専用のクリーナーが市販されていますので、おうちにハーバリウムがたくさんある方は購入しておくと洗浄がラクになります。
ビンの分別は各自治体によって異なる
各自治体によって、ビンの分別法はやや異なります。
食品以外のものが入っていたビンは「不燃ごみ(燃やさないごみ)」として分別するところが多いようですが、必ずお住まいの地域の情報をしっかり調べてから処分しましょう。
ハーバリウムのビンは再利用がおすすめ

ビンの捨て方についてもご紹介しましたが、ハーバリウムのビンは捨てずにインテリアとして再利用するのがおすすめです。
背の高いビンなら花びんとしても使えますし、ハンドメイドが好きな方は自作のハーバリウムに挑戦してみてもいいでしょう。
当店の名入れハーバリウムはビンに彫刻をお入れしますので、再利用でいつまでも気持ちのこもったメッセージをお楽しみいただけます。
飾り方に気をつけて、より長くハーバリウムを楽しもう
お手入れいらずで楽しめるハーバリウムは、飾り方のひと工夫でさらに長持ちさせられます。
誰かにハーバリウムをプレゼントする際は、ぜひ今回ご紹介した飾り方のポイントも一緒に伝えてみてくださいね。
