父の日はいつから始まった?由来・起源と海外での祝い方

父の日はいつから始まった?由来・起源と海外での祝い方

お父さんに日頃の感謝を伝える父の日。「父の日っていつから始まったの?」「どうして毎年6月の第3日曜日になったの?」と気になったことはありませんか?今回は父の日ができるきっかけとなったエピソードと、海外の父の日事情についてご紹介します。

父の日の由来・起源

父の日の由来・起源

1908年、アメリカで「母の日」が始まりました。母の日ができたことを知ったとある女性が、翌1909年に「母の日があって父の日がないのはおかしい。父の日もつくってください」とスポーケン牧師協会に嘆願します。

女性の名はソノラ・スマート・ドッド。ドッド夫人が16歳のとき、母は6番目の子の出産が原因で亡くなってしまいます。父に残されたのは、生まれたばかりの赤ちゃんを含めた子どもたち6人。父は再婚もせず懸命に働き続け、6人の子どもたちを男手ひとつで育て上げました。

「母の日と同じように、父親に感謝する記念日もあるべきだ」というドット婦人の思いは実り、1910年6月19日、ワシントン州スポーケン市内の複数のプロテスタント教会で「父親」をテーマにした礼拝が行われ、父親たちにバラを贈るなどして感謝が届けられました。これが、世界で初めての「父の日」と言われています。

ところが、父の日の習慣はなかなか一般には浸透しませんでした。そんな父の日を多くの人が知るきっかけになったのが、初めての父の日から6年後の1916年、第28代アメリカ大統領であるウッドロー・ウィルソンがスポーケンを訪れて「父の日」をテーマにした演説だと言われています。

1966年には第36代アメリカ大統領リンドン・ジョンソンが父の日を称賛する大統領告示を出し、6月の第3日曜日を「父の日」と定めました。その後1972年には、父の日が国の記念日として正式に制定されて現在に至ります。

日本で父の日が始まったのはいつ?

日本で父の日が始まったのはいつ?

アメリカ発祥の父の日文化が日本に伝わったのは、1950年代頃と言われています。伝わった当初はまだまだ認知度が低く、現在のように広く一般的な行事となったのは1980年代に入ってから。商業施設が販売戦略の一環として「父の日」を取り上げたことや、『素敵なお父さん』とされた著名人に贈られる「ベスト・ファーザー賞」が始まったことから認知度が高まっていったようです。

父の日の花が「黄色いバラ」になった理由

父の日の花が「黄色いバラ」になった理由

父の日の定番は「黄色いバラ」です。バラが選ばれたのは、父の日ができるきっかけとなったドット夫人が、亡き父親の墓前に白いバラを供えたからと言われています。欧米では、天国の父親には白いバラ、健在の父親には赤いバラを贈ります。

日本では「幸福」や「喜び」の象徴である黄色を父の日のイメージカラーとしたことから、「黄色いバラ」を贈るようになったようです。黄色いバラには「献身」「平和」などの花言葉があり、父の日の贈り物にはぴったりだと言えるでしょう。

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海外の父の日事情

海外の父の日事情

日本とアメリカ以外にも父の日を祝う国はたくさんありますが、日付や祝い方が違うところもあります。いくつかピックアップして見ていきましょう。

オーストラリア

母の日は日本と同じく5月の第2日曜日ですが、父の日は9月の第1日曜日に祝います。お花を贈る習慣はなく、家族でピクニックやバーベキューなどをして過ごすそうです。

イタリア

イエス・キリストの家系図上の父ヨセフを記念する「聖ヨセフの日」が父の日として祝われています。当日はゼッポレというお菓子を食べたり、手紙やプレゼントを贈ったりするそうです。ポルトガルやスペインなど、欧州のカトリック系の国々では3月19日を父の日としているところが多いようです。

ドイツ

キリストの「昇天祭」のときに、「父の日」と「男の子の日」が一緒に祝われます。昇天祭は復活祭(イースター)を1回目と数えて6回目の日曜日のあとの木曜日。毎年日付が変わりますが、おおむね5月中になります。お父さんに感謝を伝える日というよりは、お父さんたちが集まってお酒を飲んだり食事をしたり、外で存分に羽を伸ばす日として親しまれているそうです。

フィンランド

フィンランドをはじめ北欧の国の多くは、11月の第2日曜日を父の日としています。「この月に祝日がなかったから」という理由で決まったそうです。

台湾

台湾の父の日は8月8日。8・8を「パパ」と読む語呂合わせからこの日になりました。「お金持ちになる」という意味の「發財」の「發」をパと発音することから、8は縁起のいい数字とされています。

韓国

韓国には父の日も母の日もなく、その代わり「両親の日」が5月8日にあります。もとは母の日だったのですが、父の日がないのはおかしいということで同じ日に両親へ感謝を伝えるようになったそうです。

心のこもったプレゼントで「ありがとう」を伝えよう!

父の日は母の日に比べるとちょっぴり印象が薄いと思われがちですが、お父さんに「ありがとう」を伝える貴重な機会。お父さんが喜びそうなプレゼントや心のこもったメッセージで、普段はなかなか言えない素直な気持ちを伝えてみてくださいね。

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