【ペットちゃんのお供えに】お盆になすときゅうりで作る精霊馬って何?作り方や飾る向きは?

【ペットちゃんのお供えに】お盆になすときゅうりで作る精霊馬って何?作り方や飾る向きは?

家族の一員だったペットちゃんが亡くなり、毎年お盆になるとペット霊園を訪れているという方はいらっしゃいますか?

ペットちゃんとのかけがえのない時間に想いを馳せる大事な機会ですよね。

そんなお盆の時期になると、「なす」と「きゅうり」に足が生えた奇妙な置物を見かけることがあると思います。

なぜお盆になすやきゅうりを飾るのか、作り方や飾り方、処分するまでを解説し、ペットちゃんのお盆供養やお悔やみのギフトにピッタリなお盆飾りを3つご紹介します。

お盆になすときゅうりを飾る意味は?

お盆になすときゅうりを飾る意味

日本に古くからあるお盆の風習で、なすときゅうりの置物は「精霊馬(しょうりょううま)」と呼ばれています。

なすは牛、きゅうりは馬に見立てられており、魂があの世から家に戻ってくる際に行き来する乗り物だといわれています。

  • きゅうり・・・家に戻る時は「足の速い馬」に乗って少しでも早く来てほしい
  • なす・・・あの世に戻る時は「足の遅い牛」に乗ってゆっくり帰ってほしい

きゅうりを「精霊馬」、なすを「精霊牛」と呼ぶこともありますが、現在では2つを総称して「精霊馬」と呼ぶことが多いです。

地域によってはきゅうりとなすが逆の意味を持つこともあります。

また、行きも帰りもきゅうりの馬に乗り、なすの牛にはお供え物などのお土産を載せて帰るという地域もあるようです。

なぜなすときゅうりで作るのか

そもそも、どうしてなすときゅうりが使われるようになったのか。

その理由には諸説ありますが、どちらもお盆の時期に全国で入手しやすい夏野菜であり、形が馬や牛に見立てやすかったという点が挙げられます。

そのため、地域によってはなすやきゅうりの代わりに地元でよく収穫される野菜を使っているということもあります。

お盆のなすときゅうりの作り方

お盆のなすときゅうりの作り方

ここからは精霊馬を家で飾りたいと考えている方のために、家庭で手に入る材料で作れる方法を紹介します。

作り方は簡単なので、お子さんやお孫さんがいる方はぜひ一緒に作ってみてくださいね。

材料

・なす

・きゅうり

・割り箸2膳(もしくは爪楊枝8本)

なすは牛に見立てるため、大きめで少し曲がった形のものを選びましょう。

きゅうりは馬に見立てるため、細めで少し曲がった形のものがおすすめです。

小さいお子さんと一緒に作る場合は、割り箸を切る時にケガをしないよう注意してあげてくださいね。

ケガを避けたい場合は爪楊枝を使っても上手にできますよ。

作り方

①割り箸を割って、それぞれを4等分に切ります。

②割り箸または爪楊枝を前足の位置、後ろ足の位置にそれぞれ刺します。

③立ててみて自立するかどうか確認します。

上手くいかない場合は足を八の字型に刺し直すとよいでしょう。

牛の足は短めに、馬の足は長めに割り箸の長さを調節するとよりバランスのよいものができますよ。

今回はなすときゅうりでの作り方をご紹介しましたが、パプリカやズッキーニ、ミニトマトなど、他の夏野菜を使って遊び心たっぷりな精霊馬に仕上げるのもおすすめです。

お盆のなすときゅうりを飾る向きは?

お盆のなすときゅうりを飾る向き

精霊馬の置き場所は、主に仏壇の前に準備している盆棚や台の上ですが、飾り方にもいくつかあることをご存知でしょうか。

なすときゅうりの配置や向きなど一般的な方法を3つご紹介します。

1.きゅうりとなすを向かい合わせる

迎え盆ではなすときゅうりを向かい合わせにして仏壇の方に向けます。

送り盆の際は、どちらも仏壇を背にして外向きにします。

2.きゅうりは仏壇へ、なすは外へ向ける

きゅうりは仏壇の方へ、なすは家の外や玄関の方に向けます。

迎え盆や送り盆では飾る向きを変えずに置きます。

3.きゅうりを西へ、なすを東へ向ける

魂は東から戻ってくるという考え方から、きゅうりは西へ、なすは東に向けて置きます。

玄関先に置く場合

精霊馬を玄関先に飾る際、迎え盆ではなすときゅうりを家の方に向けて置き、送り盆では家の外に向けて置くのが一般的です。

ただ精霊馬をずっと外に出しておくと鳥に食べられたり、傷んで腐ったりすることもあるので注意しましょう。

精霊馬や精霊牛の処分方法は?

精霊馬や精霊牛の処分方法

お盆が終わって飾っていた精霊馬を片付ける時は、一体どうしたらいいのでしょうか。

お供え物は魂へ捧げた後に家族で食べることが多いですが、精霊馬はお供え物ではなく魂の乗り物として作ったものなので、供養の品として適切な処分が必要になります。

昔は「精霊流し(しょうりょうながし)」といって川に流したり、お盆飾りと一緒に燃やすことが多かったようです。

しかし、個人的に川や海へ流すことは地域によって条例違反になることもあるので、現代の家庭でも処分可能な方法をご紹介します。

塩で清め、白い紙に包んで捨てる

もっともポピュラーな方法は、なすときゅうりを塩で清めた後に半紙で包み、燃えるゴミとして処分することです。

塩をかけることで精霊馬の役目を解き、元の野菜の状態へと戻すことができます。

塩は家庭にあるもので構いませんし、半紙がない場合はコピー用紙やキッチンペーパーで代用することも可能です。

土に埋める

家に庭がある場合は、土に埋めるという方法でも問題ありません。

ただ注意してほしいのは、必ずご自身の私有地で行うことです。

他の私有地や公園など公共の場所に埋めることはほとんど禁止されているので、埋める場所には気を付けて処分しましょう。

お焚き上げ

仏壇に関わるものが不要になった際、お寺で供養してもらうことを「お焚き上げ(おたきあげ)」といいます。

精霊馬を作る家庭が多い地域では、まとめて処分してくれるお寺もありますので問い合わせてみましょう。

食べてはいけない

精霊馬として使ったなすやきゅうりは食べるのはやめておきましょう。

お盆の期間中ずっとお供えしていたため腐っている可能性もあるので、魂を運んでくれたことに感謝して処分しましょう。

ペットちゃんのお盆飾りに最適なアイテム3選

精霊馬の作り方や処分の仕方などをお伝えしてきましたが、生の野菜を使って精霊馬を作り処分する…正直面倒に感じる方もいるのではないでしょうか。

そんな時は繰り返し使えて衛生的にも安心な精霊馬の置物がおすすめです。

ペットちゃんにピッタリな可愛らしいデザインのものがさまざまあるので3つご紹介します。

ペットちゃんお供えクリスタルガラス

澄んだガラスが夏の暑さを和らげてくれる、クリスタルガラスの精霊馬セット。

虹の橋をイメージした、にじいろタイプもお選びいただけます。

お部屋のテイストを選ばず飾りやすいデザインです。

ペットちゃんパステルちりめんお盆飾り6点セット

迷わず家に着くための目印になる、提灯やほおづきがセットになったお盆飾りセット。

提灯のカラーはペットちゃんのイメージに合わせてピンクとブルーからお選びください。

職人が手作りしたちりめん素材の精霊馬で大切なペットちゃんを迎えましょう。

ペットちゃんのお盆お迎えセット・プリザ

精霊馬や提灯、ほおづきに「虹の橋」をイメージしたプリザーブドフラワーをプラス。

お花はお手入れ不要で、お盆が終わった後も飾っておくことができます。

そして、お盆を心待ちにしていたペットちゃんからのお手紙付き!?

会えるのを楽しみにしているのはご主人様だけではありません。

虹の橋を渡った家族を精霊馬で迎えよう

虹の橋を渡った家族を精霊馬で迎えよう

一見不思議な見た目をしている精霊馬は、魂があの世とこの世を行き来するための乗り物でした。

毎年限られた時期に「少しでも長く一緒に過ごしたい」という残された家族の想いから作られるようになったものだったんですね。

ペットちゃんがいち早く家に戻って来られるように、またお供え物をたくさん持ってゆっくり帰れるように、今年のお盆も準備万端で迎えましょう。