結婚・出産・就職・開店・誕生日・引っ越しなど……大切な人へのお祝いにプレゼントを贈ることは多いと思います。
特に結婚祝いや引っ越し祝いなど、人生の大きな節目となるイベントではプレゼントを贈るタイミングにもこだわりたいところ。
今回はお祝いを贈るのに最適な「縁起のいい日」についてご紹介します。
目次
暦別「縁起のいい日」一覧

大安・仏滅などでおなじみの暦は「六曜(ろくよう・りくよう)」ですが、その他にも複数の暦が存在します。
その中でも比較的聞きなじみのあるものから、縁起のいい日をピックアップしてご紹介します。
六曜(ろくよう・りくよう)で縁起のいい日
名前の通り6つの暦があり、「先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口」の順で繰り返します。
その中で縁起がいいとされているのは大安・友引・先勝・先負の4つですが、例外もあるのでチェックしておきましょう。
大安(たいあん)
おそらく日本で一番有名な縁起のいい日。
「大いに安し=何をやってもうまくいく」ということから、六曜で最高の吉日とされています。
結婚式や入籍の日取りで一番人気の吉日です。
友引(ともびき)
大安の次に縁起がいい日とされています。
「友を引く=幸せのおすそ分け」という意味になり、幅広いお祝いごとに人気の日。
一方で「勝負の決着がつかない良くも悪くもない日」ともされていて、受験など勝負事の祈願には向きません。
また「友を引く=故人が友を冥土に引き寄せる」という意味でも取れてしまうため、葬祭関連業は友引を休業日にしているところも多くあります。
先勝(せんしょう・さきがち・せんがち)
「先んずれば即ち勝つ=急いで行動するのが吉」とされている日。
午前中は吉ですが、午後になると一転して凶となってしまいます。
先勝ちの日にお祝いを渡すなら午前中にしましょう。
先負(せんぶ・せんまけ・さきまけ)
先勝とは逆に「先んずれば即ち負ける=急用は避けるべき日」とされています。
午前中は凶ですが、午後からは吉となります。
残り二つの仏滅(ぶつめつ)・赤口(しゃっこう・しゃっく)は、どんなお祝い事にも向かない凶日です。
例外として赤口の午の刻(11時~13時)の間は吉とされていますが、この時間は大体どのご家庭でもお昼時なので、お祝いのためであっても訪問するのはマナー違反になってしまいます。
選日(せんじつ)で縁起のいい日
選日は「陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)」に基づき、十干十二支(じっかんじゅうにし)の組み合わせで吉凶が決まります。
一般的に知られているものは、八専(はっせん)・十方暮(じっぽうぐれ)・不成就日(ふじょうじゅび)・天一天上(てんいちてんじょう)・三隣亡(さんりんぼう)・三伏(さんぷく)・一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)・犯土(ぼんど)・臘日(ろうじつ)の9種類。
そのうち縁起がいいとされる意味を持つのは「天一天上」と「一粒万倍日」です。
天一天上(てんいちてんじょう)
平安時代には神様がいる方角に向かって事を起こしたり進んだりすることを避ける「方忌み」という考え方がありました。
天一天上の期間は地上に降りた神様が天上に帰るので「どちらに進んでもよい=引っ越しや旅行に吉」とされています。
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)
「一粒の種もみが万倍にも実る」という意味です。
何をするにもいい最高の吉日とされていて、特に仕事始め・開店・種まき・新しい趣味など、何かを始めるのに最適な日と言われています。
例外として、人からお金や物を借りる場合は負担も倍増するとされるので避けたほうがいいでしょう。
他の吉日と重なると効果が倍になり、反対に凶日と重なると効果が半減すると言われています。
暦注下段(れきちゅうげだん)で縁起のいい日
迷信的な要素が多く日常生活への弊害も大きかったため朝廷や政府から禁止令が3回も出された歴史がありますが、現代でも根強く文化として残っています。
暦の種類が多く、暦注下段だけでみても吉日と凶日が同じ日に重なる場合もあります。
そのうち縁起のいい意味を持つのは「七箇の善日(ななこのぜんにち)」と呼ばれる7種類。
神吉日(かみよしにち)
神事に関することに吉とされる日です。
お参りやお祭りをするのに良いとされています。
母倉日(ぼそうにち)
「母が子を育てるように天が人間を慈しむ」と言われている日。
何をするにも吉で、結婚や入籍など婚姻関係には特に縁起がいいとされています。
鬼宿日(きしゅくび)
「鬼が宿にこもっていて出歩かない=鬼に邪魔されないので何をするにもいい日」とされています。
ただし、例外として婚礼に関しては「嫁入り=(鬼がいる)家に入る」として凶になる日です。
月徳日(つきとくにち・がっとくにち)
その月の徳神がいる日とされていて、家の増改築や土地に関することに吉とされています。
家のリフォームや地鎮祭の日取りに縁起がいい日です。
大明日(だいみょうにち)
「天地が開けて隅々まで太陽の光に照らされる」ということから、何をするにもよい吉日です。
中でも引っ越し・旅行・移転など移動に関することに吉とされます。
天恩日(てんおんにち)
「万民が天の恩恵を受ける日」としてお祝いなどには吉日とされますが、凶事(弔事や戦いなど)には用いてはいけないとされています。
天赦日(てんしゃにち)
年に数回しかなく、歴注下段の中で最も縁起がいいとされる日です。
「すべての神様が天に上り万物の罪を赦す=何をするにもいい最上の吉日」とされています。
「凶日」と重なる日はなるべく避ける
ひとつの暦で見ると縁起のいい日であっても、別の暦ではどんなお祝い事にも適さない「凶日」だった、というケースもあり得ます。
市販カレンダーにもよく採用されていて最もポピュラーなのが「六曜」ですが、あくまで縁起のよさにこだわりたいという場合は他の暦の凶日にかぶっていないか念のため調べておくといいでしょう。
【2021年】お祝いを渡すのに最適な日取り
ご紹介した暦のうち「複数の吉日が重なる&他の暦の凶日がかぶらない」縁起のいい日取りをまとめました。
お祝いシーンに合わせて参考にしてみてください。
どんなお祝い事にも最適!
- 1月16日(土):先負+天赦日+一粒万倍日(午後からが最も吉)
- 11月12日(金):大安+天赦日
結婚祝いに良い吉日
- 5月19日(水):大安+母倉日+天恩日+一粒万倍日
- 8月27日(金):友引+母倉日+大明日+天恩日+一粒万倍日+天一天上
- 8月30日(月):大安+母倉日+大明日+天恩日
- 9月14日(火):先負+母倉日+天恩日+神吉日(午後からが最も吉)
- 9月26日(日):先負+母倉日+大明日+神吉日(午後からが最も吉)
- 12月14日(火):先負+母倉日+神吉日+天一天上(午後からが最も吉)
引っ越し祝い・新築祝いなどに良い吉日
- 2月16日(火):大安+大明日+天一天上
- 2月25日(木):友引+大明日+天一天上
- 2月28日(日):大安+大明日+天一天上+神吉日
- 6月16日(水):大安+大明日+天一天上
- 6月25日(金):友引+大明日+天一天上+鬼宿日
- 6月28日(月):大安+大明日+天一天上+神吉日
- 7月1日(木):友引+大明日+天恩日
- 7月2日(金):先負+大明日+天恩日+神吉日(午後からが最も吉)
- 8月22日(日):先負+大明日+天一天上+月徳日(午後からが最も吉)
- 8月27日(金):友引+大明日+天一天上+母倉日+神吉日+一粒万倍日
- 8月30日(月):大安+大明日+母倉日+天恩日
- 9月26日(日):先負+大明日+母倉日+神吉日(午後からが最も吉)
- 12月13日(月):友引+大明日+天一天上
- 12月22日(水):大安+大明日+天一天上
- 12月25日(土):友引+大明日+天一天上+神吉日
- 12月28日(火):大安+大明日+天恩日
郵送する場合の日取りの決め方

近年では手渡しにこだわらず、お祝いの品をお相手の家まで宅配便で送ることも増えてきました。
「手渡しの場合は吉日に渡せばいいけど、郵送の場合はいつを吉日にすればいいの?」とお悩みの方もいるかもしれませんね。
結論から言うと、購入する日・配送する日のどちらかを吉日にすればOK。
お相手の都合によっては配送したその日に受け取れないかもしれないので、心配なら購入する日を吉日にするといいでしょう。
先勝・先負など、時間帯によって変わる吉日に配送する場合は時間指定もお忘れなく。
さいごに
お祝いを贈るのにぴったりな縁起のいい日をご紹介しました。
ただ、日取りにこだわりすぎるあまり、贈るのが遅れてマナー違反になってしまうのは本末転倒です。
お祝いを贈る時期はあくまで常識の範囲内で、吉日にうまく合わせられそうな場合にはぜひ活用してみてください。