誕生日にケーキを食べるのはなぜ?起源とろうそくを立てる意味

誕生日にケーキを食べるのはなぜ?起源とろうそくを立てる意味

誕生日のお祝いに欠かせないケーキ。「年の数だけろうそくを立てて火を吹き消す」のが一般的ですが、そもそもなぜ誕生日にケーキを食べるのか、ろうそくを年の数だけ立てるのか気になったことはありませんか?

今回は意外と知られていない、誕生日ケーキとろうそくにまつわる歴史についてご紹介します。

誕生日にケーキを食べるのはなぜ?

誕生日にケーキを食べるのはなぜ?

誕生日にケーキを食べる文化の起源は、古代ギリシャにあるといわれています。古代ギリシャ人たちは月の女神アルテミスの誕生を祝うため、月の形を模した丸いケーキを焼いてお供えしていました。

このとき、ケーキに細長いろうそくを立てて火をともし、月の光を表していたそうです。ろうそくの煙が空高くのぼっていく様子から、願い事が天上にいる神々に届くと考えられていました。

こうした風習は古代ギリシャ時代の終焉により一度は途絶えましたが、15世紀頃にドイツで始まった『キンダーフェスト』というイベントで“誕生日ケーキにろうそくを立てる”文化が再び生まれます。

当時は子どもの誕生日を狙って悪魔がやってくると考えられており、魔除けとしてケーキの上にろうそくを立て、一日が終わると火を消してみんなで分けて食べたそうです。

19世紀の終わり頃になると、誕生日ケーキに年の数だけろうそくを立てる「アメリカ式」のスタイルが誕生しました。時代の変化とともに子どもの数が減少し、ひとりひとりを家族の一員としてより大切にするようになったことが背景にあるようです。

日本に誕生日ケーキの文化が伝わったきっかけ

日本に誕生日ケーキの文化が伝わったきっかけ

昔の日本では「数え年」で年齢を数えていました。数え年では、実際に生まれた日付ではなく、1月1日にひとつ年を取ると考えます。つまり、お正月は日本人全員の誕生日祝いのようなものだったのです。

生まれた日付で個人の誕生日を祝うようになったのは、「年齢のとなえ方に関する法律」が制定され、満年齢で年を数える考え方が普及し始めた昭和25年以降のこと。

誕生日にケーキを食べる習慣は、第二次世界大戦後にアメリカのGHQによって伝わったと考えられています。

誕生日ケーキに「願い事」をしないのは日本だけ?!

誕生日ケーキに「願い事」をしないのは日本だけ?!

日本以外の諸外国では、ろうそくの火を吹き消すときに願い事をするのが一般的です。日本でも誕生日ケーキにろうそくを立てるという演出は広まりましたが、なぜか「火を吹き消すときに願い事をする」という文化だけは伝わりませんでした。

理由は定かではありませんが、GHQが誕生日ケーキの文化を広める際、「願い事」の部分をきちんと伝えなかったためではないかともいわれています。

誕生日ケーキのろうそくの代わりになるもの

「ろうそくを買い忘れた・お店に付け忘れられた」「溶けたろうがケーキに垂れるのが嫌」「子どもがまだ小さいので火を使うのが心配」などの理由でろうそくの代用品を探す場合は、次のようなものが使えます。

ケーキトッパー

誕生日ケーキのろうそくの代わりになるもの:ケーキトッパー

ケーキトッパーとは、ケーキの上(top)に飾るデコレーションアイテムのこと。誕生日祝い向けのトッパーは「Happy birthday」のメッセージが入ったものや、年齢を表す数字型のものなどがあります。

ケーキトッパーは100円ショップなどでも手に入りますが、万が一近くにお店がなくても大丈夫。画用紙などで数字やメッセージをかたどり、割り箸で立てれば簡単オリジナルトッパーの出来上がりです。

棒状のお菓子

誕生日ケーキのろうそくの代わりになるもの:棒状のお菓子

ポッキー、プリッツ、じゃがりこなど棒状のお菓子を使うのもおすすめです。ケーキに合わせてお菓子の味を変えたり、数種類のお菓子を組み合わせてデコレーションしたりするのも面白いかもしれません。

ピック

誕生日ケーキのろうそくの代わりになるもの:ピック

お弁当に使うことが多いピックも、かわいらしいデザインが多いのでケーキのデコレーションにはぴったり。短いものから長めのものまでいろいろな種類があるので、ケーキの大きさに合わせて選んでみましょう。

誕生日ケーキのろうそくに願い事をしてみよう!

誕生日ケーキとろうそくを立てる文化の起源についてご紹介しました。日本ではあまり知られていませんが、海外では火を吹き消すときに願い事をするのが一般的です。今年のお誕生日には、ぜひ自分や家族の幸せを願いながらフーッとしてみてくださいね♪