九谷焼とは?特徴と魅力、プレゼントに最適な名入れ九谷焼特集

九谷焼とは?特徴と魅力、プレゼントに最適な名入れ九谷焼特集

思わず目を引く鮮やかな絵付けが印象的な九谷焼(くたにやき)は、350年以上の歴史を持つ伝統工芸品です。

その造形は、伝統工芸品らしい和の雰囲気ただようものから、モダンでかわいらしいデザインのものまでさまざま。高級感あふれる美しさから、記念日やお祝い事の贈り物にも人気です。

今回はそんな九谷焼について、特徴や現代の九谷焼に至るまでの歴史についてご紹介します。

九谷焼とは?特徴と魅力

九谷焼とは?特徴と魅力

九谷焼は石川県加賀市周辺で作られている陶磁器です。湯呑みや皿などの食器から置物などの生活雑貨まで、色彩も形もさまざまな作品が生み出されています。

絵画的で華やかな上絵付けは、九谷焼の特徴であるとともに最大の魅力です。九谷焼の上絵付けには、「五彩」と呼ばれる赤・黄・緑・紫・紺青の絵の具が用いられています。

その美しさは、「上絵付けを語らずして九谷はない」と言われるほど。5種の絵の具が生み出す独特な重厚感と色彩のハーモニーは、時代を超えて多くの人を魅了し続けています。

九谷焼の歴史

九谷焼の歴史

発祥~古九谷時代

九谷焼の歴史は1655年頃、江戸時代前期にまでさかのぼります。

当時、九谷村(現在の石川県加賀市)で磁器の原料となる陶石が見つかったことがきっかけで、加賀藩は大聖寺藩士・後藤才次郎に製陶技術を習得するよう藩命を出しました。

『有田焼』で知られた肥前有田の地(現在の佐賀県)で修行をした才次郎はその後、九谷村に戻って窯を開き、九谷村産の陶石で焼き物の生産を始めます。

この焼き物が、陶石の産地であり窯元でもある九谷村から名前をとって『九谷焼』と呼ばれるようになったのです。この当時生産されていた、もっとも古い九谷焼を『古小谷(こくたに)』といいます。

再興九谷時代

生産開始から数十年後、古小谷の窯は突如閉鎖に追い込まれました。藩の財政難や藩主の方針転換など複数の説があるものの、未だに明確な理由は謎のままです。

古小谷の生産が途絶えてから約100年後、幕末の時代に加賀藩の意向で九谷焼作りが再開され、多くの窯が開業しました。この時代に生まれた九谷焼は『再興九谷(さいこうくたに)』と呼ばれます。

明治維新~現在

見事再興した九谷焼は、明治維新以降新たな局面を迎えます。藩からの支援が得られなくなった各窯元の職人たちは、名を上げるために技術を磨き、作品の美術的価値を高めました。

輸出産業の発展により、九谷焼は海外にも進出。1873年のウィーン万博を機に欧米諸国で『ジャパン・クタニ』と称され、世界的に名が広まります。国内外から高い評価を受けた九谷焼は、1975年(昭和50年)に国の伝統工芸品として認定されました。

時代の変化に合わせた職人たちの努力により、今では日用品から美術的工芸品に至るまで幅広く作品が生み出され、多くの人に愛され続けています。

九谷焼の種類

九谷焼の種類

長い歴史の中で、さまざまなデザインや技法の九谷焼が生まれました。それぞれの特徴がわかれば、自分好みの器が見つけやすくなるでしょう。

古九谷風(こくたにふう)

豪快で力強い下書き(骨描き)と、重厚で男性的な力強い画風が特徴です。骨董的価値が高く、現在でも高い評価を受けています。

木米風(もくべいふう)

京焼の名工といわれた青木木米(あおきもくべい)の指導によって確立されました。絵付けには主に赤色が使われ、中国風の人物を多く描き込んだ和やかな画風が特徴です。

吉田屋風(よしたやふう)

大聖寺藩の豪商・豊田家(屋号:吉田屋)が開いた窯で生まれた様式です。古九谷風を最も受け継ぐ作風と言われています。

赤を除いた四彩を使用し、軽快で柔らかな筆致が特徴です。緻密な模様や塗り詰められた絵柄には重厚な雰囲気が漂います。

飯田屋風(いいだやふう) (赤絵細描)

「吉田屋」の使用人であった宮本屋宇右衛門が経営を始めた「宮本屋窯」で生まれた様式です。吉田屋風の塗りから一変した、緻密な赤絵手法が特徴です。

随所に金彩が施されており、優美な雰囲気が漂います。赤絵細描の技法を発展させた飯田屋八郎右衛門の名から「八郎手(はちろうで)」とも呼ばれます。

永楽風(えいらくふう)

加賀藩分家の大聖寺藩が開いた、九谷本窯で焼かれた様式です。京都の永楽和全の影響を受けており、赤色を下塗りした後に金彩で絵柄を描く「金襴手(きんらんで)」という手法が使われています。

花鳥獣虫を一筆書きするのが特徴で、豪華絢爛な作風です。

庄三風(しょうざふう)

さまざまな九谷焼の伝統技法を取り入れた、豪華な絵柄が特徴です。明治以降に『ジャパン・クタニ』として人気を博した輸出九谷の中核を担いました。

青(手)九谷

五彩のうち赤を用いず余白を塗り埋める手法で、大胆な構図の絵柄が特徴です。その名の通り青の絵具が多く使われています。

彩釉(さいゆう)

赤・緑・黄・紫・紺青の五彩を釉薬(うわぐすり)のように使い、器全体を塗り埋める手法です。

2種類以上の釉薬を重ねることで生まれる段階的な色彩の変化を楽しむことができます。優美で鮮やかな絵柄が特徴です。

釉裏金彩・銀彩(ゆうりきんさい・ぎんさい)

金箔や銀箔を貼り付けた上に、透明釉薬や五彩の釉彩を塗って焼き上げる手法です。箔が剥がれず錆びない特性があり、柔らかく上品な雰囲気を醸し出します。

釉薬を通して浮き出る色彩は、柔らかくしっとりとした質感と、品の良い輝きを放ちます。

染付け(そめつけ)

白地に呉須(ごす)という深い青色の顔料で絵付けをし、透明な釉薬をかけて焼き上げます。鮮やかな藍色の映える器で、モダンなデザインの作品はインテリアとしても人気です。

青粒(あおちぶ)

大正時代に広まった、細かい緑色の点の盛り上げを並べる彩色の技法です。この技法は、1912年(大正元年)頃に九谷焼の名工・水田生山が発案しました。

粒の大きさや色、間隔を均一にするには熟練職人の優れた技術が必要です。青粒のほかに、白粒(しろちぶ)、金粒(きんちぶ)もあります。

虚空蔵窯(こくぞうがま)

九谷焼では珍しい土の風合いが特徴です。1997年に創業した新しい窯元で、上絵もモダンなものが多くあります。

花詰(はなづめ)

1913年(大正2年)頃、名工・水田四郎によって生み出された様式です。

輪郭を金で彩色した花の連続模様は、器の表面にさまざまな花を敷き詰めたかのよう。優美で華やかな絵付けは国内外で高い人気があります。

プレゼントに最適な九谷焼の名入れギフト5選

日本で長く愛されてきた伝統工芸品である九谷焼は、目上の方への贈り物や大切な記念日にもぴったり。当店のラインナップから、人気の九谷焼ギフトを厳選して5つご紹介します。

名入れ九谷焼 金花詰 マグカップ

程よい大きさで使いやすい容量230mlのマグカップです。大胆かつ繊細な絵付けと、陶器らしいあたたかみが心を惹きつけます。

名入れ九谷焼 「総柄」金花詰 蓋付湯呑み&急須セット

器の全面に絵付けが施された「総柄」の九谷焼は、食卓に並べればパッと目を引くことでしょう。

美しい金花詰が、いつものティータイムを華やかに彩ります。

名入れ九谷焼 フリーカップ 銀彩金銀散らし

銀彩技法で焼き上げた、モダンデザインのフリーカップです。ガラスのような光沢と散りばめられた金銀の箔が、お祝いムードを演出します。

青色・京紫色の2色から、お相手の好みに合わせてお選びください。

名入れ九谷焼 金箔彩フリーカップ

金彩技法で焼き上げられたフリーカップです。シックな黒地にきらびやかな金色がよく映えます。

金箔が作り出す文様はひとつひとつ異なっており、唯一無二の優美な輝きが漂います。

名入れ九谷焼夫婦湯呑 羽毛目彩釉

彩釉技法で焼き上げた湯呑みのペアセットです。

淡い色味にシンプルなデザインは長く使っても飽きが来ないため、ご年配の夫婦はもちろんお若い方への結婚祝いにもおすすめです。

「共に年を重ねるふたりの幸せがいつまでも続くように」という願いを込めて。

長く愛される伝統工芸品を贈り物に

長い歴史を持つ国産品である九谷焼は、目上の方へのお礼やお祝い事などに贈りたい「きちんとギフト」にぴったりです。

当店では平日15時までのご注文で最短翌営業日発送(土日祝日を除く)しておりますので、お急ぎの方もぜひご利用ください。

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