【お供え・お悔やみの花】マナー・渡し方・メッセージ例文

【お供え・お悔やみの花】マナー・渡し方・メッセージ例文

故人にお供えする花を選ぶとき、マナーやルールがわからず悩んでしまう方は少なくありません。

「お供えの花にルールってある?」「この花はマナー違反じゃない?」「お渡しするときはどんな言葉をかけたらいいの?」といった不安を抱えたままだと、ゆっくり故人との別れを惜しむ余裕もなくなってしまいますよね。

今回はお供えする花の選び方や渡し方のマナー、お花に添えるメッセージ例文まで幅広くご紹介していきます。「どんな花がマナー違反になるのかわからない」「最期のお別れで失礼がないようきちんとしたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

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お供え・お悔やみの花は何のために贈る?

故人にお供えする花は、弔意(=故人との別れを惜しむ気持ち)をあらわすと同時に、ご遺族の悲しみに寄り添い心を慰めるために贈るものです。

そのため、お供えの花を贈るときは『遺族に不快な思いをさせない、迷惑をかけない』ことが大切になります。ご遺族に快く受け取ってもらえるよう、一般的なマナーをきちんと押さえておきましょう。

仏花と供花の違いは?お供え・お悔やみの花の呼び分け

お供え・お悔やみの花は、贈るタイミングや意味合いによって呼び方が変わります。似たような名前が多いので、かんたんに整理しておきましょう。

花の呼び方贈るタイミング飾る場所
枕花(まくらばな)訃報~お通夜までの間故人の枕元
供花(きょうか・くげ)葬儀
(お通夜、告別式など)
祭壇白(差し色も可)
仏花(ぶっか)法要
(四十九日、祥月命日など)
仏壇白+黄+紫の3色
または
白+黄+紫+赤+ピンクの5色
墓花(ぼか)お墓参り墓前カラフルでもOK
(故人が好きだった花など)
献花(けんか)キリスト教式
または
無宗教式の葬儀
献花台
棺の中

お花の種類によってマナーやルールも少し変わってきますので、呼び名だけでもよく覚えておくといいでしょう。ここからは、お花の種類別にマナーと気をつけるべきポイントをご紹介します。

枕花(まくらばな)を贈るときのマナー・選び方

枕花(まくらばな)を贈るときのマナー・選び方

『枕花』は亡くなってからお通夜までの間に贈る花のことです。故人の枕元に飾るため、枕花と呼ばれます。親族など訃報をいち早く聞く「故人と特に縁が深かった人」から贈るのが一般的です。

遺族にお花を贈っていいか確認する

訃報を聞いたら、枕花を選ぶ前にまずお花を贈っていいかどうかの確認をしましょう。「お花を置くスペースがない」「お返しの手間を省きたい」といった理由でお花の受け取りを辞退しているケースがあるためです。何の断りもなくお花を贈ってしまうと迷惑をかけてしまう可能性があります。

花の色

枕花は亡くなった直後に贈るものであるため、白のみのお花で用意するのが普通です。近年では差し色として落ち着きのある青や紫、または淡いピンクやクリーム色などの花を使うこともあります。迷ったら無難な白一色にしましょう。

花の種類・形

「枕元にお供えする」という性質上、コンパクトに飾れるアレンジメントや花籠が好まれます。お通夜や葬儀の会場にも移動して飾られ、その後はご遺族の自宅で飾られることも多いため、日持ちする花を選ぶといいでしょう。

花の相場

枕花の予算相場は5,000~20,000円程度といわれています。金額が高くなるにつれ大きく豪華になる傾向がありますので、花を置くお部屋の広さやご遺族の手間などを総合的に考えて決めましょう。

枕花を贈るタイミング

枕花は亡くなってからお通夜が始まるまでの短い間に贈らなければいけません。かといってあまりに用意が早すぎると「亡くなるのを待ち構えていた」ように思われるので、少し間を空けるのがよいとされています。

お通夜がある日の午前中か、お通夜まで日が空く場合は訃報の翌日中を目安にお渡ししましょう。お通夜に間に合わない場合は、後述の『供花』として贈ります。

供花(きょうか・くげ)を贈るときのマナー・選び方

供花(きょうか・くげ)を贈るときのマナー・選び方

『供花』は、葬儀のとき祭壇に飾るお花です。前述の『枕花』を『供花』に含めることもあります。やむを得ず葬儀に参列できない場合に贈られることが多いようですが、参列する場合も香典などと一緒に贈ってかまいません。

斎場・葬儀会社にお花を贈っていいか確認する

葬儀の案内を受けたら、枕花と同じくお花を贈っていいかどうかの確認をしましょう。ご遺族に直接電話してしまうとかえって迷惑になる場合があるので、葬儀場に問い合わせるのがポイントです。

斎場・葬儀場に確認すべきこと
  • 遺族がお花の受け取りを辞退していないか
  • 持ち込みができるか
  • 供花の仕様

遺族が物品の受け取りを辞退している場合、葬儀場に問い合わせれば教えてもらえます。

式場や葬儀会社によっては、指定のフラワーショップ以外からの持ち込みをお断りしているケースも少なくありません。仮に持ち込みができても、手数料が取られてしまうこともあるので注意が必要です。

また、周りに並ぶ他の供花と大きさや種類が異なるとチグハグな印象になり、最悪の場合式場に飾ってもらえないこともあります。そのため、他社から持ち込む場合はどんな仕様のものを選べばいいかもあわせて聞いておくといいでしょう。

花の色

供花の色は白をベースにするのが基本です。差し色として淡い色や落ち着いた青紫系統の花を使うこともあります。故人が男性や高齢の方なら青や紫、女性や子どもの場合は可愛らしいピンクやクリーム色を加えることが多いようです。

花の種類・形

供花は祭壇の周りや式場を飾るものです。コンパクトな花籠から大きなスタンド式、式場の外に飾る花輪タイプまでいろいろな形があります。

花輪は企業や団体から贈るケースが多いので、花籠かスタンド式を選ぶといいでしょう。

花の数

花の数は3本・5本・7本などの奇数がよいとされます。これは古くから「割り切れない数」は縁起がいいと考えられてきたことが由来です。

供花は1つだけ供えるときは『1基(いっき)』、祭壇の左右に2つ供えるときは『1対(いっつい)』と数えます。ひと昔前は1対で贈るのが一般的でしたが、近年では1基で贈るケースも増えてきています。

1対で贈る場合、左右対称になるよう同じものを2つ用意しましょう。

花の相場

供花の予算相場は『1基』あたり7,000~20,000円程度といわれています。『1対』で飾る場合はこの倍の価格で考えましょう。

供花を贈るタイミング

葬儀の前日までに、式場に届くよう手配します。遅くても開式の数時間前には届くようにしましょう。

仏花(ぶっか)を贈るときのマナー・選び方

仏花(ぶっか)を贈るときのマナー・選び方

『仏花』は、仏壇にお供えするお花です。四十九日や祥月命日などの法要で贈るほか、遺族の方が日常的に仏壇に供える花も仏花にあたります。

仏花を贈るタイミング・花の色

仏花にふさわしい色は、贈るタイミングによってやや異なります。亡くなってから日が浅い初七日や四十九日のタイミングでは『白+黄+紫』の3色、四十九日以降は『白+黄+紫+赤+ピンク』の5色です。

ただ、近年ではあまり色にこだわらず、故人が好きだった花や季節の花など、比較的自由にお供えするケースも増えてきています。

『四十九日までは白をベースに落ち着いた色、それ以降は多少カラフルでもOK』と覚えておくといいでしょう。

仏花を贈る主なタイミング
  • 初七日(しょなぬか)
  • 四十九日(しじゅうくにち)
  • 年忌法要(一周忌、三回忌、七年忌など)
  • お盆
  • お彼岸

花の形

生花の花束が一般的ですが、コンパクトで手間がかからないプリザーブドフラワーを飾るケースもあります。

花の数

供花と同じく、3本・5本・7本などの奇数にするのがよいとされます。仏壇には左右に2つ花立てがあることが多いので、同じ花束を2つ用意しましょう。

プリザーブドフラワーの場合も、仏花用は2つセットで販売されていることが多いようです。

花の相場

お花屋さんで一から種類を厳選すると少々値が張りますが、スーパーや量販店でも手に入る安価な花束ならひとつ500~1,000円程度です。

花束を2つ用意することもあり、一般的な予算額は1,500~3,000円程度になります。

墓花(ぼか)を贈るときのマナー・選び方

墓花(ぼか)を贈るときのマナー・選び方

『墓花』は、お墓参りのとき墓前にお供えする花です。『墓花』を『仏花』に含めることもあります。

花の色

供花などと違い、墓花には色の決まりは特にありません。むしろ白一色より華やかな色の方が好まれるようです。

ただし、亡くなってから日が浅いうちは白をベースにした淡い色の組み合わせにするのが望ましいとされます。

花の形

お墓の花立てにお供えするので、花束で用意しましょう。花立ての2倍くらいの長さにするとお供えしたときバランスよく見えます。

花の数

供花や仏花と同じく、3本・5本・7本などの奇数にします。昔ながらの和型墓石の場合はお墓の両側にひとつずつ花立てがあるので、左右対称になるよう同じ花束を2つ用意しましょう。

ただし、最近増えてきている洋型墓石やデザイン墓石では花立てが1つだけのこともあります。

花の相場

仏花と同じく、1,500~3,000円程度が一般的です。

献花(けんか)のマナー・やり方

献花(けんか)のマナー・やり方

『献花』の場合は葬儀場が準備したお花を使うので、自分で選んで贈るということはありません。色は白のみで、カーネーションや洋菊などの洋花が使われるのが一般的です。

献花のお供えは以下の手順で行います。

献花の流れ
  1. 祭壇へ進み、遺族へ一礼
  2. 係員から花を両手で受け取る
  3. 右手を花の下に、左手を茎の根元に添えて優しく持つ
  4. 献花台の前まで来たら、故人に一礼
  5. 花を時計回りに回転させ、花が自分側、茎が祭壇側に向くように置く
  6. 祭壇の前で短く黙祷を捧げ、一礼して下がる

上記の作法は、地域や葬儀の規模によって若干変わることがあります。しかし基本的には「遺族→親族→特別親しかった人→その他の参列者」という順番なので、不慣れな人がいきなりトップバッターになることはほぼありません。自分より先の人たちの手順をよく見ておきましょう。

お供え・お悔やみにふさわしくない花とは?

お供え・お悔やみにふさわしくない花とは?

お供え・お悔やみの花は「これでなくてはいけない」という決まりはありません。ただし、一般的にタブーとされる花は以下のものがあります。

  • トゲがあるもの(バラ、アザミ、ブーゲンビリアなど)
    →殺生を連想
  • 香りが強すぎるもの(クチナシ、キンモクセイなど)
    →線香の香りを邪魔する
  • 日持ちしないもの(ムクゲ、ツバキなど)
    →墓や部屋を汚しやすい
  • ツルがあるもの(アサガオ、スイートピーなど)
    →枯れやすい、周りに巻き付いてしまう
  • 毒があるもの(ヒガンバナ、スズラン、スイセンなど)
    →仏に毒を供えることになる

ただし、故人が特別好きだったなどの理由で、これらの花をお供えする場合もあります。マナー違反になりそうな花を選ぶときは、必ずご遺族にお供えしていいか確認をしましょう。「故人が好きだったので……」とひと言添える心遣いがあれば、きっと快く受け入れてもらえるはずです。

これはOK?マナー違反?気になるQ&A

家族葬のときに供花は贈ってもいいの?

ご遺族に確認が必要です

家族葬ではお花を含め物品の受け取りを辞退しているケースが多いため、必ず贈る前に問い合わせましょう。

お供えの花にプリザーブドフラワーは失礼?造花は?

問題ないケースが多くなってきています

ひと昔前までは「お供えの花=生花」というのが一般的でしたが、近年では造花や加工花(プリザーブドフラワー、ハーバリウムなど)の需要も増えてきています。むしろ花持ちが悪くなる夏場などは、造花を推奨する霊園やお寺もあるようです。

これらの花は、水換えや枯れた花の処分などの手間がかからず長く楽しめるのが最大のメリット。ただし、最終的に「失礼」になるかどうかの判断はご遺族の意向次第なので、不安があれば贈ってもいいかの確認をしておくといいでしょう。

バラはマナー違反だっていうけど、故人が大好きだったからお供えしたい…

絶対ダメなわけではありません

仏壇や墓前にバラをお供えしたい場合、方法は2つあります。

  • トゲをすべて取る
  • 仏壇以外の場所に場所を作ってお供えする

バラがマナー違反といわれる最大の理由は「トゲ」なので、これを取ってしまえばいいわけです。一輪一輪自分でするのは大変ですが、お花屋さんで購入するときお願いすればトゲ取りしてもらえます。

また、仏壇の花立てとは別にバラを供える場所を作っている方も多いようです。

立て札(名札)の書き方・レイアウト

枕花や供花には、誰から贈ったものかわかるよう立て札を付けます。表書き(上部)には「御供」「供」などを使い、その下に差出人名を書きます。誰から贈るかによって少々書き方が異なりますので、確認しておきましょう。

なお、キリスト教式の葬儀で贈る花には立て札は付けないのが一般的です。

個人の場合

立て札(名札)の書き方・レイアウト:個人の場合

個人から送る場合は、表書きの下にそのままフルネームを書きます。

連名の場合

立て札(名札)の書き方・レイアウト:連名の場合

夫婦や家族から送る場合は、共通の姓に続けて個人の名前を書きます。右から夫・妻・子どもの順で書きますが、人数が多い場合は「〇〇家一同」としてもいいでしょう。

友人同士で贈る場合も「友人一同」などとするのが一般的です。

企業・団体の場合

立て札(名札)の書き方・レイアウト:企業・団体の場合

会社名・団体名は必ず正式名称で書きましょう。会社名のみで贈る場合と、会社名+代表者名で贈る場合があります。後者では右側に会社名、左側に役職と個人名を記載します。

お供え・お悔やみの花の渡し方

お供え・お悔やみの花の渡し方

手渡しする場合

弔問の際にお花をお渡しする場合は、お悔やみの言葉を伝えましょう。「この度はご愁傷様です」「心よりお悔やみ申し上げます」などの言い回しがよく用いられます。「愁傷」は心の傷を心配するといった意味で、遺族に対する同情や慰めの気持ちをあらわします。

ちなみに「ご冥福をお祈りします」という言葉は、遺族ではなく故人に向けるべきものです。また話し言葉ではなく書き言葉なので、弔電や手紙の中で使うようにしましょう。

なお、キリスト教では「亡くなる=永遠の命の始まり」という解釈なので、「お悔やみ」という表現は適しません。「安らかな眠りをお祈り申し上げます」「ご家族に神様の慰めがあるようお祈りしています」といった言葉にするといいでしょう。

郵送する場合

のしを付ける場合、表書きは「御供」にします。「内のし・外のし」の使い分けについて厳密な決まりはありませんが、輸送中に破損する心配がない内のしにすることが多いようです。

水引は一度きりにしたいことの贈り物に使う「結び切り」を選びます。色は黒白を使うのが一般的です。

郵送では直接言葉をかけられない分、お花に手紙を添えてご遺族の気持ちに寄り添うことも大切になります。

お供え・お悔やみの花に添える手紙・弔電メッセージの書き方

お供え・お悔やみの花に添える手紙・弔電メッセージの書き方

訃報を知ったもののやむを得ない事情で葬儀に参列できないときは、お花にメッセージを添えて贈りましょう。ここからはお悔やみの言葉の書き方と例文をご紹介します。気をつけるべきポイントは3つです。

  • 簡潔・丁寧な表現を心がける
  • 「重ね言葉」は使わない
  • 生死に関わる言葉は間接的な表現に言い換える

「重ね重ね」「つくづく」「たびたび」「くれぐれも」などの重ね言葉や、「これからも」「この先も」「再び」などの言葉は、不幸が重なることを連想させてしまうため、使用を控えます。

「死亡」「亡くなった」などは「ご逝去」に、「生きていたとき」は「ご生前」「お元気だったころ」などに言い換えて、生死に対する直接的な表現は避けるようにしましょう。

また、お悔やみの手紙は『主文』『末文』『後付け』の3構成で作ります。

お悔みの手紙のテンプレート
  • 【主文】:お悔やみの言葉、弔意や故人との思い出、遺族を気遣う言葉などを書く
  • 【末文】:結びの言葉
  • 【後付け】:日付、差出人名、宛名

『主文』は手紙の本題です。一般的な手紙で使う時候の挨拶(前文)は省略し、お悔やみの言葉から書き始めます。故人への弔意や遺族への慰めの言葉、葬儀に参加できないことへのお詫び、香典を同封した場合はその旨などを書きましょう。

『末文』は「まずはお手紙にて、心よりお悔やみ申し上げます/ご冥福をお祈り申し上げます」といった表現で簡潔に結びます。亡くなったことへの悔しさを強調する言葉は、かえって遺族の心の傷を広げることにもなりかねません。このような表現はあまり多用しないよう注意しましょう。

『後付け』は日付、差出人名、宛名の順に書き、年月日は必ず和暦で表記しましょう。また、日付は文頭から2字下げて書くと見栄えがよくなります。

【シーン別】お悔やみの花に添える手紙・弔電メッセージ例文

ここからは贈るシーン別の例文をご紹介します。何を書いたらいいかわからない方、気持ちが揺らいでうまく言葉に出来ないという方はぜひ参考にしてください。

亡くなった直後(お通夜、葬儀など)

仏教の場合、四十九日までは「御霊前」を、四十九日以降は「御仏前」を使います。浄土真宗の場合は、どちらも「御仏前」でかまいません。

  • ご逝去の報に接し、心よりお悔やみ申し上げます。心ばかりのお花を贈らせていただきました。ご生前のご厚情に深く感謝するとともに、謹んでご冥福をお祈りいたします。
  • 〇〇様の訃報に接し、謹んで哀悼の意を表します。あまりに突然のことに言葉もございません。皆様もさぞお力落としのことと存じますが、どうぞご自愛下さいませ。
  • 〇〇様のご生前の面影を偲び、心よりご冥福をお祈り申し上げます。心ばかりのお花ですが、御霊前にお供えいただければ幸いです。
  • 突然の訃報に悲しみでいっぱいです。ご家族皆様の気持ちを思うと胸が痛みます。ご生前〇〇様には大変お世話になりましたのに、お見送りできず申し訳ありません。心よりお悔やみ申し上げます。
  • 〇〇様の訃報を受け、ご家族様のご心痛はいかばかりかとお察し申し上げます。ささやかではございますが、ご香典を同封いたしましたので、どうかご霊前にお供えください。〇〇様の安らかな旅立ちとご冥福をお祈りいたします。

四十九日・忌明け

亡くなってから日にちが経ってからのお悔やみは、友人や知人を通して訃報を聞いた場合や、喪中はがきで亡くなったことを知った場合に贈ります。

  • 〇〇様のご逝去を悼み心よりお悔やみ申し上げます。遠方とはいえ全く存じ上げず、お悔やみも申し上げずに大変失礼いたしました。慌ただしさが落ち着いて、かえってお寂しい気持ちが募る頃かと存じます。ご家族皆様どうぞご自愛下さいませ。故人のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
  • 〇〇様のご逝去を知り呆然といたしました。まだまだお元気だった頃のお姿が目に浮かびます。遅ればせながら、せめてものお花をお送りしますので、御仏前にお供えください。謹んでお悔やみ申し上げます。
  • このたびはご丁寧なご挨拶状をありがとうございました。ご逝去を存じ上げす今日に至りましたことお詫び申し上げます。〇〇様のご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします。

一周忌、三回忌、七年忌などの法要

  • 一周忌にあたり、心ばかりのお花を贈らせていただきました。あらためて故人のご冥福をお祈りします。
  • 〇〇様の一周忌にあたり、悲しみを新たにしております。ご法事には出席できませんが、遠方より合掌させていただきます。心ばかりのお花を贈らせていただきますので、御仏前にお供えください。あらためてご冥福をお祈り申し上げます。
  • このたびのご法要にあたり、ささやかですがお花を贈らせていただきました。あらためて故人のご冥福とご家族皆様のご健康をお祈り申し上げます。

初盆・新盆

初盆・新盆は、四十九日以降に初めて迎えるお盆です。暑さが厳しい季節なので、ご遺族の体調を気遣う言葉があるといいでしょう。

  • 初盆にあたり、ささやかですがお花を贈らせていただきました。〇〇様のお写真のおそばにお供えいただければ幸いです。
  • 〇〇様の新盆を迎えられ、悲しみを新たにされていることと思います。心ばかりですがお花を贈らせていただきましたので、御仏前にお供えください。暑さ厳しき折、どうぞご自愛ください。
  • 新盆にあたり、心ばかりのお花を贈らせていただきます。ご家族皆様お元気でお過ごしください。

月命日・祥月命日

  • ご命日にあたり、心ばかりのお花を贈らせていただきました。ご生前の面影を偲び、あらためてご冥福をお祈りいたします。
  • ご無沙汰しております。皆様お元気でいらっしゃいますか。〇〇様のご命日にあたり、お花を贈らせていただきました。心よりご冥福をお祈りいたします。
  • 〇〇様のご命日にあたり、お花をお贈りします。ご生前の明るい笑顔を思い、少し明るい色にしてみました。皆様のご健康をお祈り申し上げます。
  • ご命日に際し、あらためて悲しみが募ります。心ばかりのお花ですが、お供えいただければ幸いです。

子どもが亡くなったとき

  • 〇〇くんのご逝去を受け、謹んで哀悼の意を捧げます。突然のことで、ご家族の皆様もさぞお辛いことと存じます。ご両親の愛情をいっぱいに受けて日々成長されていたお姿を思うと、本当に残念でなりません。ほんの心ばかりお花をお贈りしましたので、どうか御霊前にお供えください。ご冥福をお祈り申し上げます。
  • このたびは本当に突然のことで、たいへん驚いております。〇〇ちゃんの可愛らしい笑顔が思い出され、あまりのことに胸がつぶれる思いです。何か私にできることがあれば、何なりとお申しつけください。悲しみのあまり体調崩されませぬよう、どうぞご自愛ください。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
  • ご子息様のご逝去を悼み、謹んでお悔やみ申し上げます。ご両親の心中を思うとどのようなお慰めの言葉も思い浮かびません。心ばかりのお花をお贈りいたしました。悲しみが一日も早く癒やされるようお祈りしております。

故人がキリスト教徒の場合

「冥福」「成仏」「供養」「往生」などは仏教用語なので、キリスト教徒の方への手紙には使いません。またキリスト教では「死ぬこと=神の国に召されること」なので「お悔やみ」「哀悼」「悲報」といった、亡くなったことを悔やむ・悲しむ表現はなるべく避けるようにしましょう。

なお、間違われやすい言葉として「昇天」はキリストに対してのみ使いますので、故人には「召天」を用います。

  • 〇〇様のご召天の報に接し、言葉に尽くせない思いでいっぱいです。お元気だった頃の優しい笑顔が目に浮かびます。安らかな旅立ちとなりますよう心よりお祈り申し上げます。
  • このたびはご丁寧なご挨拶状をありがとうございました。ご生前に賜りましたご恩にあらためて感謝するとともに、〇〇様の安らかな眠りを謹んでお祈り申し上げます。
  • 突然の訃報に言葉もございません。何かお役に立てることがあれば、なんなりとお申しつけください。〇〇様の安らかな眠りを心よりお祈り申し上げます。
  • このたびは突然の事で、さぞかしお力落としのこととお察し申し上げます。ご遺族の上に神様の平安と慰めがあるようお祈り申し上げます。

お供えの花はインターネットでも購入可能

お供えの花はインターネットでも購入可能

「自分で選ぶのは自信がない」「近所にお花屋さんがない」という方は、お供え花ギフト専門店「花きょうか」で注文するのがおすすめです。

専門店だけあって、可愛らしい籠盛りのアレンジメントやリース、手間いらずで長く飾れるプリザーブドフラワーやハーバリウム、お線香と供花のセットギフト、月命日に毎月届く定期便など幅広いラインナップがあります。

一般的なお花屋さんより供花に詳しい専門家の手で作成するので、うっかりマナー違反になる花を選んでしまう心配もありません。

希望すれば立て札やメッセージカード、持ち歩き用の手提げなどもオプションで付けてもらえるため、別でラッピング資材を買い足したりする必要もないのが嬉しいポイントです。

さいごに

お供えのお花は、ご遺族の悲しみに寄り添い心を慰めるためのもの。近年では少しずつマナーの形も変化して自由度が高くなってきていますが、故人・ご遺族の年齢や地域によっては昔ながらのマナーが求められることも少なくありません。

今回ご紹介したマナーを意識して、お供えのお花を選んでみてくださいね。どうしても自分で選ぶことに不安がある……という方は、店員さんに聞きながら選ぶか、お供え花の専門店にお任せしましょう。