名刺交換のマナーを守って好印象!万が一の対処法も紹介

名刺交換のマナーを守って好印象!万が一の対処法も紹介

巷でさまざまなマナーが紹介されている名刺交換ですが、中には「それ本当?」と思ってしまうものもあり、どれを信じたらいいか迷ってしまいますよね。

「マナー違反はマナー講師が作っている」なんて皮肉もよく聞きますが、結局のところどんなことに気をつけたらいいのでしょうか。

今回は名刺交換の基本的なマナーと、万が一のときのトラブル対処法についてご紹介します。

そもそも何のため?名刺交換をする意味

そもそも何のため?名刺交換をする意味

名刺はただの連絡先情報ではなく、ビジネスの場においての身元を明らかにする役割を持っています。

公的な力はありませんが、言ってしまえばビジネスマンとしての「身分証明書」のようなもの。

もし名刺に書いてあることを口頭で伝えたとしても、それが本当だと信じてもらうのは難しいでしょう。

はじめに名刺交換をすることで、お互いに「私はこういう者です」ということが明らかになるため、重要な話し合いもできるようになります。

また、名刺には人脈を広げるためのコミュニケーションツールとしての役割もあります。

例えば大勢が集まるイベントなどで名刺を交換した場合、後日アポイントを取りたいとき「〇〇の際に名刺交換させていただいたXXです」とひと言添えることで信用を得られやすくなります。

名刺交換をしたという事実があるだけで「全く知らない人」ではなくなるので、その後のお話をスムーズに進められる可能性が高くなるというわけです。

このように、仕事を進めるにあたってのメリットが大きい名刺交換は、ビジネスシーンでも大切なやり取りと言えるでしょう。

名刺交換のときの印象ひとつで、その後のコミュニケーションにも影響が出てきます。

たかが名刺、されど名刺。

一見くだらないと思ってしまうマナーでも、相手にとってはそうではないかもしれません。

マナーを守るのは「相手に不快感を与えず、お互いに気持ちよくコミュニケーションを取る」ため。

必ずこうしなければいけない!というものばかりではありませんが、相手に合わせて柔軟に対応できるのが理想です。

形式にこだわりすぎる必要はありませんが、大事な取引先にも失礼のないように基本的なマナーを確認しておきましょう。

名刺の受け渡しが始まる前に気をつけること

名刺の受け渡しが始まる前に気をつけること

肝心の受け渡しが始まる前に、最低限気をつけておくべきとこがあります。

名刺交換前の第一印象を悪くしないためにもしっかりおさえておきましょう。

名刺入れは取り出しやすいところに準備

いざ名刺交換というときにもたつかないように、名刺入れはスーツやカバンの取り出しやすいポケットに準備しておきましょう。

このとき、名刺を名刺入れではなくポケットなどから取り出すのはマナー違反とされています。

名刺入れを忘れた、名刺入れを持っていないという場合については後半のトラブル対処法でご確認ください。

名刺交換は立って行う

名刺交換は、特別な事情がない限りお互いに立って行います。

こちらが出迎える側の場合は相手が入室してきたら立ち上がってご挨拶すると思いますが、その後座ってしまわずに立ったまま名刺交換に移りましょう。

テーブル越しには行わない

名刺交換の際は間にテーブルを挟まないように、相手の正面に移動してから交換します。

しかし、部屋が狭く回り込むスペースがない場合は、相手も承知のことですからテーブル越しでも問題ありません。

気になる場合は「机越しに失礼いたします」「恐縮ですが、この場で名刺交換させていただきます」などとひと言添えると丁寧な印象になります。

役職順に並んでおく

名刺交換は役職順に行いますので、複数人での打ち合わせの場合はあらかじめ役職順に並んでおくとスムーズになります。

IT関連企業などでは初見で上下関係を判断するのが難しい役職名もありますので、相手のためにも役職順に並んでおくと親切です。

スマートに決めよう!名刺交換のやり方とマナー

スマートに決めよう!名刺交換のやり方とマナー

名刺の渡し方・受け取り方

1対1のとき

名刺交換は目下の方から先に差し出すのがマナーと言われていますが、ビジネスの場では年齢・役職に関係なく「受注側(依頼を受けた側)」が目下とされます。

また、その他のシーンでは訪問する側から先に名刺を差し出すのが一般的です。

名刺入れから名刺を取り出したら、相手から見て文字が読める向きにして両手で持ちます。

名刺入れは名刺の下に添え、会社名・氏名・ロゴ・顔写真などの大事な情報に指がかからないように気をつけます。

会社名と氏名を口頭で名乗り、軽くお辞儀をして「よろしくお願いいたします」などとひと言添えて差し出しましょう。

このとき、相手が受け取りやすいように胸の高さで差し出します。

「目下の方が下になるように差し出す」というマナーはやりすぎるとお互いに謙遜して下に下に……と交換しづらくなってしまうので、一度でも「下から差し出そうとした」というアピールができれば十分です。

相手の名刺を受け取るときは、相手の名刺の下に名刺入れを差し出し、渡すときと同じく会社名や氏名、顔写真などを指で隠さないように気をつけながら両手で受け取ります。

このとき「頂戴いたします」とひと言添え、その場で会社名や相手のお名前を読み上げるなどしてしっかり名刺に目を通しましょう。

いざ話し合いが始まってから名前を呼び間違ってしまうというのは大変失礼なので、もし読み方がわからない字があればこのときにしっかり確認しておくようにしてください。

同時に交換するとき

最近では上記のような目下・目上のマナーにこだわらず、同時に交換する方法が広まってきています。

まず名刺を名刺入れの上にセットしたら、相手の準備ができたのに合わせて名刺を右手の親指と人差指で持って差し出します。

左手は、中指・薬指・小指で名刺入れを持って相手の名刺の下に差し出し、親指と人差指で受け取ります。

最後に名刺を渡し終わった右手を添えて、両手で受け取ったような形にすると丁寧に見えます。

複数人のとき

基本的なマナーは1対1のときと大きく変わりませんが、複数人のときは交換する順番がキモになります。

相手の上司・担当者、自社の上司・自分の4人で行う場合を想定した場合以下のようになります。

  1. お互いの上司同士
  2. 自分の上司と相手の担当者、相手の上司と自分
  3. 相手の担当者と自分

あらかじめ役職順に並んでおけば、人数が多くなっても交換するたびに一人分ずつずれていけばスムーズに交換ができます。

また、事前に交換する人数がわかっている場合は、最初に人数分の名刺を取り出して名刺入れのフタの下に準備しておくといちいち取り出す手間が省けてスムーズです。

突然複数人と交換することになった場合も、大まかに数枚出しておくといいでしょう。

受け取った名刺は名刺入れの下に持ち替えてから、次の名刺交換に移ります。

受け取った順にどんどん下に入れていけば、自然と受け取った名刺が役職順に並ぶのでその後の置き方もスムーズになります。

名刺の置き方

1対1の場合は、自分から見て左側に名刺入れを置き、その上にいただいた名刺を乗せます。

名刺入れをクッション代わりにするイメージです。

複数人の場合は役職順に並べるパターンと、席順に並べるパターンの二通りがあります。

役職順に並べる場合は、相手の上司の名刺を名刺入れの上に置き、その他の名刺は役職順にテーブルに並べます。

役職順がわからないなどで席順に並べる場合は、全てをテーブルに並べ相手の顔と名前が一致するようにしましょう。

交換した名刺をしまうタイミング

受け取った名刺をすぐにしまうのは「相手に興味がない」と思われてしまうマナー違反です。

打ち合わせが終わり、帰り支度をする段になってから名刺をしまいましょう。

このとき、ポケットや財布ではなくきちんと名刺入れにしまいます。

ポケットがひとつしかない名刺入れは自分の名刺と混ざって管理が大変になってしまうので、なるべく仕切りが付いているものやポケットが複数あるものを使うといいでしょう。

例外として、テーブルの上が狭かったり、資料がたくさんあって名刺にかぶってしまうという場合は「お名刺を失礼します」などとひと言添えてから名刺入れにしまいます。

名刺の保管・管理方法

名刺の保管・管理方法

名刺の管理方法は人によってさまざまなので、自分が整理しやすい方法を使えばOK。

アナログの場合は名刺ホルダーに収納したり、手帳やノートに貼り付けたりして整理するのが一般的です。

手軽にできますが、量が膨大になってくると目当ての名刺を探すのに手間取ったり、紛失したりするリスクが大きいのが難点。

デジタル方式ではExcelにまとめたり、スマホの名刺管理アプリを活用したりすることでその後のデータ検索や社内共有がしやすくなります。

情報が古くなったり、データを取り込み終わったりして不要になった名刺は、きちんとシュレッダーにかけて処理しましょう。

名刺と言えど個人情報には変わりませんので、間違ってもゴミ箱にそのまま捨てないように。

絶対ダメ!名刺交換でやってはいけないマナー違反

ここまでご紹介したマナーの中には「そんなの周りで誰も気にしてないよ!」と思ったものもあるかもしれません。

しかし、どんな状況でも絶対やってはいけないNG行為もあります。

「形だけのマナーに意味なんてないよ」という方も、ココだけはしっかり確認しておいてくださいね。

折れたり、汚れたりしている名刺を渡す

名刺入れの中で角が折れてしまっていたり、湿気の影響でシミやシワが付いていたり、経年劣化で色が褪せていたり……

折れや汚れがついた名刺は、大事な仕事道具に気を配れていない証拠。

仕事に対してだらしない印象を持たれてしまうと、その後の商談にも影響します。

「これくらいなら大丈夫かな、名刺代もったいないし……」と考えてしまわずに、少しでも気になるところがあれば新しいきれいな名刺を用意しましょう。

いただいた名刺をむやみに触る

名刺に限ったことではありませんが、人の話を聞いているときにむやみに物を触るのは「話の内容に興味がない」「落ち着きがない」と思われてしまうためNG。

いただいた名刺は、話し合いが終わるまで名刺入れの上やテーブルに置いたままにしておきましょう。

メモ代わりに使う

いただいた名刺の裏や余白をメモ代わりに使ってはいけません。

名刺は会社や相手の「顔」代わりのものですから、本人の目の前で文字を書き込むのは控えましょう。

話の内容を書き留めるときには、自分で用意したメモ帳などを使います。

名刺をもらった日時・場所・相手の印象などをメモしておきたい場合は、相手と別れた後や帰社してからするようにしてください。

持って帰るのを忘れる

いただいた名刺を置き忘れるというのは「あなたの話に全く興味がありません」「今後こちらから連絡をすることはありません」という意思表示に取られてしまう危険が高い行為です。

万が一置き忘れてしまったときは、気づいた時点ですぐに電話やメールで置き忘れてしまったことのお詫びをしましょう。

「ご迷惑でなければ、本日(明日)再度お伺いしてもよろしいでしょうか?」とお尋ねして、なるべく早く取りに行くようにしてください。

こんなときどうする?困ったときの対処法4つ

名刺交換でありがちなトラブルと対処法をまとめました。

不測の事態が起こってしまったときも冷静に対処できるようにしっかりおさえておきましょう。

相手に先に名刺を差し出されてしまった

本来なら自分が先に差し出すべきなのに、相手から先に名刺を差し出されてしまうこともあります。

こんなときは慌てて自分の名刺を差し出したりせず、いったん「頂戴いたします」と言って受け取ります。

その後で「申し遅れました」と一言添えてから、会社名や氏名を名乗って名刺を渡しましょう。

名刺を切らしてしまった

毎日のように名刺交換をする営業職の場合、複数の方との名刺交換が重なると名刺の数が足りなくなってしまうことがあります。

こんなときは正直に「ただいま名刺を切らしておりまして……」とお伝えして、口頭で会社名や氏名を名乗ります。

デスクに戻ればある、というときでも取りに戻るのはNG。

必要であればメモに連絡先を書いて渡しておきましょう。

打ち合わせが終わったら、後日お詫び状を添えて名刺を郵送します。

名刺入れごと忘れた、そもそも名刺入れがない

名刺入れは決して大きいものではないので、胸ポケットに入れたのを忘れて別のスーツを着て来てしまったり、どこかで落として紛失してしまったりという失敗談は少なくありません。

また、普段名刺交換をする機会がない職種では「名刺は一応あるけど名刺入れは持っていない」ということもあります。

この場合は人に借りるか、打ち合わせまでに時間があるのなら100均や百貨店などに探しに行きましょう。

同僚に借りられればそれが一番ですが、名刺交換の習慣がない職種では周りも名刺入れを持っていないケースが多いので注意が必要です。

名刺入れを忘れたときの対処法!名刺入れを売ってる場所・代用できるものは?名刺入れを忘れたときの対処法!名刺入れを売ってる場所・代用できるものは?

名刺交換のタイミングを逃してしまった、相手が名刺を出してくれない

状況によっては名刺交換のタイミングを逃してしまったり、相手が名刺を出すのを忘れてしまったりするケースもあります。

そんなときは、話の途中で名刺を催促してはいけません。

ひと通り話し合いが終わって、相手が帰り支度を始めたら「恐れ入りますが、お名刺を一枚いただけますか?」と声をかけましょう。

ただ、飛び込み営業などの場合、相手に「興味がない」「怪しい」と思われていると悪用防止のためにあえて名刺を渡さないこともあります。

あまりしつこくしても不信感が募るだけなので、粘る場合は慎重に。

さいごに

基本的な名刺交換のマナーを守ることは「お互いに気持ちよくお仕事を進めたいと思っている」という前向きな姿勢のアピールにつながります。

大事な商談の名刺交換もスマートに決めて、貴重なチャンスを逃さず物にしていきましょう!

当店では万が一のサブにちょうどいいリーズナブルなものから、本格素材の一級品までさまざまな名入れ名刺入れを扱っております。

買い替えや買い足しを検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。